土地探しを始めると、
「地盤が弱そう」、「地盤改良が必要」
など地盤に関する情報を耳にします。
- なぜ、地盤の強度を知る必要があるのか?
- あらかじめ、予測は出来ないのか?
- 地盤調査と地盤改良とは?
についてお伝えしていきます。
なぜ、地盤調査が必要なのか?
地盤が弱いと、時間が経過するにつれ地盤沈下が起こり、地面が沈むと、建物が倒壊する危険性が高まります。
土地探しで地盤の強弱の予想の仕方
丘になっていたり、周りよりも少し高くなっているところは地盤が強い可能性は高いです。
反対に、田んぼや川、池が近くて標高が低い場所は地盤が弱い可能性が高いと予想します。
他には昔からの神社や仏閣がある地域なんかも地盤が強い傾向にあります。
昔の人が、洪水や地震の被害が少ない場所を選んでつくっていることが多い為です。
地名から
地名も地盤の強度予想の参考にはなります。
地名に「山」や「丘」がついている場合は、地盤が強い地域の可能性は高くなります。
また、「川」や「田」がついている場合は、地盤が弱い地域であることが予想されます。
ただし、いくら基の地盤が良くても、一度、造成工事などで土を掘り返してしまうといくらしめ固めても、地盤が弱くなってしまいます。
ですので、造成地で擁壁のある土地は、地盤改良が必要な土地の可能性は高いです。
地名を参考にする場合は、土地の造成工事が行われていないかも同時に確認する必要があります。
情報から
調査機関による地盤調査は土地を購入した後ですが、
下記のように事前に土地の地盤の状況を調べる方法があります。
・昔の地図を確認し、池や沼を埋め立てた場所かどうかを調べる
・古い地図や、旧土地台帳で過去の地名を調べ、水関連の地名がついていたかを確認する
・不動産屋さんなどに土地の登記謄本を見せてもらい、過去に池や沼であったかどうかを調べる
地盤調査とは
平成12年に「建築基準法」が改正され、建物を建築する前に地盤の調査を行い、地盤の強度と建物の重さに応じた地盤の改良が必要になりました。
住宅の地盤調査で最も一般的な方法としては、
「スウェーデン式サウンディング試験」
です。
先端がスクリュー状になったロッドにおもりをつけながら回転させていき、
回転数やおもりの重量から、
地盤の強度を調べます。
そこで、土の硬さや軟らかさや締まり具合を判定できます。
建築予定の建物の四隅と中央の5箇所を調査することが一般的です。
地盤改良が必要な土地とは?
地盤調査の結果、地盤改良が必要な場合は、以下になります。
・地耐力(地面が建物を支える強さ)が
20~30KN/㎡以下の軟弱地盤と判断された場合
・液状化や不同沈下の可能性があると判断された場合
地盤改良の種類
- ① 表層改良工法
- ② 柱状改良工法
- ③ 小口径鋼管杭工法
- ④その他
表層改良工法
表層改良工法は、セメントを使用して地表周辺を固める地盤改良工事のことです。
軟弱と判断された地盤が地表から2mまでの浅い場合に用いられる工法です。
表層部の軟弱地盤部分を掘削し、土にセメント系固化材を混ぜて十分にしめ固めて強度を高める仕組みです。
工事日数も1~2日が目安ですが、天候に左右されます。
柱状改良工法
柱状改良工法は、電柱のような、コンクリートの円柱を並べて、建物を支える地盤改良工事のことでです。
軟弱地盤の深さが地中2~8mの場合に用いられる工法です。
地中に直径60cmほどの穴をあけ、
強度の保てる地盤まで掘ります。
地盤を掘る過程で水を混ぜたセメントを注入して土と混ぜて、
円柱状の固い地盤を築くことで強化する仕組みです。
工事日数も1~2日が目安ですが、天候に左右されます。
小口径鋼管杭工法
小口径鋼管杭工法は、鋼管で地中から建物を支える地盤改良工事のことです。
地中30mまでの地盤補強が可能といわれています。
地中深くにある固い地盤に鋼管の杭を打って、建物を安定させます。
工事日数も1~2日が目安です。
また、建柱車が進入出来れば、施工出来ることが多いので、狭小地など、重機やトラックを多く搬入しにくい場所での工事に採用され易いです。
その他の工法
以上の、改良工法以外にも、
液状化対策の「砕石パイル工法」や
松などの天然の木を使用した「環境パイル工法」など新しい工法も試行錯誤されて出てきています。
予算や将来的な、建替え、環境を考慮した検討をおすすめします。
まとめ
地盤の強弱は、土地購入後の地盤調査により分かります。
その結果によって、地盤改良が必要なことがあります。
地盤の強度を保つ理由としては、
水害や地震の際の地盤変化による、
建物の傾き・沈みを防ぐ為です。
土地探しの際は、「地盤改良が必要になったら」も見越して予算組みが必要と思っています。
以上、土地探しの参考にして頂けたら、幸いです。
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