土地探しで相場よりも安い土地にありがちな内容の1つで、
「造成」工事が必要な場合があります。
また、「造成工事が必要です。」と言われた場合にどのような工事のことかピンとこない方がほとんどです。
僕も建築業界に入るまで知りませんでした。
- 土地探しにおいての造成工事って何⁉︎
- 造成工事ってどんな工事があるの⁉︎
- 造成工事の費用はいくらくらい⁉︎
という方にお伝えしていきます。
土地探しにおいての造成工事とは?
注文住宅の為の土地探しでの造成工事とは、
- 傾斜になっている土地
- 田んぼや畑
- 道路との高低差がある土地
- 以前に施行された擁壁がある土地
- 雑木林や背の高い木が生えている土地
を宅地として有効に活用できるように整備する工事のことです。
傾斜になっている土地での造成工事
斜めになっている土地にそのまま家を建築する訳にはいきません。
建築出来ない訳ではないですが、
家の基礎が特殊になったり、構造が特殊になったりします。
一般的には、平らな地面に家を建築してることが多いです。
この平らな地面にする工事のことを造成工事と呼びます。
田んぼや畑での造成工事
田、畑の状態であれば、家を建てるためには埋立てや地盤改良などの宅地造成が必要になるかもしれません。
田、畑の場合、道路との高低差がある場合が多いですし、隣接地も田、畑の場合は土留工事も必要になります。
田んぼや畑、湿地や沼など道路より一段低くなっている土地は、道路との利便性をあげるため埋め土などの造成工事をする必要があります。
道路と高低差がある土地の造成工事
一般的に、排水等を敷地外にある水路や側溝に流すために道路よりも敷地を高くすることが多いです。
現状、道路よりも敷地が低ければ、土を入れる工事が必要になります。
高ければ、土を削る工事が必要になります。
造成工事の規模によりますが、土を入れるだけでも、費用がかかります。
以前に施行された擁壁がある土地の造成工事
土地探しで土地の購入段階で、購入する土地に擁壁が既設されていることがあります。
この場合、「既存のまま使用出来るか」、「補修をすればで使用できるか」、「やり替えが必要か」を判断する必要があります。
補修もどれくらいの費用がかかるかは調査が必要です。
大変なのは、既存の擁壁が使用出来ず、擁壁を新設しなければならない時があります。
雑木林や背の高い木が生えている土地の造成工事
草木の伐採が必要な土地もあります。
これらを撤去しなければ、お家が建てれない為、工事が必要になります。
背の高い草が生えている土地も土地の広さが広ければ、
草刈りの費用が発生する場合があります。
大きな木があり、切り倒すだけで無く、抜根まで行う必要があります。
また、大きな石もしくは、岩がある場合も注意が必要です。
目で見た大きさ以上に重い為、敷地内から撤去する場合は、費用が予想外にかかります。
造成工事の種類
具体的には、以下の工事内容があります。
- 切土や盛土
- 法面工事
- 擁壁工事
- 伐採
※ ライフライン(上下水道や都市ガス)の引込工事も掘削工事が発生しますが、
ここでは、別工事として考えて整理します。
切土や盛土
切土(きりど)とは、斜めになっている土地を平らかにするために、地面を削りとって地盤面を低くすることをいいます。
盛土(もりど)とは、斜めになっている土地を平らかにするために、土を盛って地盤面を高くすることをいいます。
法面工事
法面とは、地面を斜めに仕上げた土地をさします。
イメージしやすいのは、河川敷の斜めの草が生えている部分ではないでしょうか。
造成工事の費用を抑える為に使用することもあります。
擁壁工事
土を入れたり、削ったり、隣地と高低差があれば土が越境して、迷惑をかけることを防ぐために土留めの壁(擁壁)を設置する工事が必要です。
住宅の建築で使用される擁壁で多いのは、以下になります。
- CBブロック積み
- CPブロック積み
- L型擁壁
- 現場施工の擁壁
- 検知ブロック
いずれも、土留めの高さと周りの状況で使用する擁壁が変わります。
伐採
伐採にも小規模、大規模な工事があり、人間だけで行える場合と重機を使用して行う場合があります。
草刈り機やチェーンソーを使用して、撤去していきます。
倒した木の処分にも費用がかかりますので、注意して下さい。
造成工事の費用の相場
一般的に、家を建てるためにはどのくらいの造成費用がかかるのでしょうか⁉︎
気になる内容だと思います。
僕も土地探しをする時は1番気にする内容です。
なぜならば、予算を1番左右しかねない工事になります。
結論から言うと、
造成費用の平均金額はありません。
なぜなら、土地によって条件が違いますし、業者さんによって工事費用は大きく異なります。
ただし、国が発表している財政評価基準の宅地造成費を見ることで、造成費の目安を確認することはできます。
僕の経験では、30万円の造成工事から1,000万円を超える大工事があります。
30万円の工事は、盛土工事でした。
1,000を超える工事は、既存の擁壁を壊して、新たに擁壁を新設する工事でした。
1番費用がかかるのは、軽トラよりも大きな車輌が敷地への進入出来ない場合です。
労力と時間が多くかかります。
まとめ
家づくりの為の土地探しにおいて、造成工事が必要な場合は、予算組みが必要になります。
造成工事金額を含めた土地の予算を計画しなければなりません。
これが出来ないと、家づくりの総額の予算オーバーが容易に発生してしまいます。
ただし、造成工事自体の相場というものは無く、
目安を参考にするしかないのが現状です。
ですので、土地購入の際には、造成工事の見積りをきちんととって、
土地の総額を明らかにして、土地購入に進むことをおすすめします。
今後の土地探しの参考にして頂けたら、幸いです。
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